不妊治療で使われるカベルゴリン

こんにちは!日曜薬剤師のキコです。

今日はカベルゴリン(カバサール®)が生殖補助医療関連の効能効果が追加されたので、まとめますよ。

不妊治療で使われるカベルゴリン

 

カベルゴリンってどんな薬?

ひと言でいうとドパミン作動薬です。作用は次のとおり。

持続的なドパミンD2受容体刺激作用を有し、中枢神経系に対しては黒質線条体ドパミンD2受容体に作用して抗パーキンソン作用を示す。また、内分泌系に対しては下垂体前葉のドパミンD2受容体に作用してプロラクチン分泌を特異的に抑制し、抗プロラクチン作用を示す。(カバサール添付文書2022年9月版より引用)

 

カバサールの効能効果

追加となった効能効果はこれ!

「生殖補助医療に伴う卵巣過剰刺激症候群の発症抑制」 ➡つまりOHSSの予防ですね。

 

OHSSの特徴は?

  • おなかが張る ➡ウエストがきつくなった
  • おなかが痛む
  • はき気がする
  • 急に体重が増えた
  • 尿量が少なくなるなど

不妊治療で卵巣刺激薬を使用する薬剤を使用していて、このような症状がみられた時は早めに医師や薬剤師に連絡をしましょう。

 

カバサール®の用法用量

〈生殖補助医療に伴う卵巣過剰刺激症候群の発症抑制〉
通常、カベルゴリンとして1日1回0.5mgを最終的な卵胞成熟の誘発日又は採卵日から7〜8日間就寝前に経口投与する。

 

とこでジェネリックは?

2022年10月現在カベルゴリンのジェネリックは一品目あります。

ただ、こちらは現時点では新規効能は追加になっていないので注意が必要ですね。

先発品カバサールと同時に公知申請をしていなかったのかと思われます。この後、後発品申請ができる段階で申請➡承認となり、時差で効能追加となるのかと思われます。

 

まとめ

不妊治療で使われるカバサールの効能追加についてまとめました。

OHSSの発生頻度は、軽症で8~23%、入院を要する程度で0.8~1.5%と報告されているようです。

日本は海外に比べると新鮮胚移植より凍結胚移植の割合が圧倒的に多く、また凍結胚移植の場合、OHSSの発症を回避できる可能性が高いことが知られております。

 

 

\子どもを持ちたいという方々が安心して有効で安全な不妊治療を受けることができ赤ちゃんが訪れますように/